クリスマス・ミサ

あれは、東京・渋谷CLUB QUATTROのこけら落とし公演だったと思う。

スポットライトに映しだされたシルエットの ジャドソン・スペンス が、アカペラで、私がまだ聴いたことのない厳かな歌を歌うオープニング・・・それが、私が「アメイジング・グレイス」を初めて聴いた日だった。

映画「ブルース・ブラザーズ」の教会シーンを見た時、もし、こんな環境で育ってたら、私にだって信仰心が芽生えたんだろうな・・・と思った。

大学はカトリック系。信仰心は全くなかったが、ブランド信仰 から、惚れて、憧れて、頑張って入学した大学だった。
でも4年間で私が学んだのは、来日外タレ・ロックコンサートで最前列を取って仲間と大騒ぎすることと、個性的でセンスいいね!って言われた着こなしだけ。
結局、ミサに出席したのは、入学式と卒業式の2回だけだった。そして古き佳き荘厳なチャペルは、卒業後、昔の面影を残さない超近代的なチャペルへと改築されてしまった。

そんな私が、母校の クリスマス・ミサ に行った。
今のチャペルは、正直いって好きじゃない。でも、1人きりで全く知らない教会に行く気持ちにはなれなかった。

クリスマスだけミサに行く日本人って何なの?・・・そんなことを呟きながら、前のミサに出席した人たちが駅へと向かう。すれちがいに教会に向かう私は、そんな日本人の1人。

長蛇の列だったけど、立見だったけど、なんとか、目指してた回に入場できた。

会場に入ると、パイプオルガンの音色。それを聴いてるだけで涙があふれてくる。実はミサが始まってからよりも、始まる前のこのひととき、いちばん浄化されたような気がする。

今夜の私、カゼの症状となって現われた浄化で、いまだに声が出ない状態が続いてる。ミサでは讃美歌を歌うシーンが随所にあるのに、私はガラガラ声さえ出ず、障害と間違えられてもおかしくないくらい、全く声を失ってしまっている。

歌えないから、目を閉じて、考え事をしていた。

「宗教なんて大キライだった私が、なぜ今年はミサに来たくなったんだろう?」って。

答えはね、神様ってみ~んな、愛にあふれた エネルギー体 なんだ!って気づいたから。だから、その愛のエネルギーが、ある宗教の信者の目にはイエス・キリストに見え、他の宗教の信者にはブッダに見えることが、ごく自然に受け入れられたから。

司祭さまの話を聞きながら「全能の神」を「宇宙」と置き換えるだけで、信じられないくらい自然に、全てがまっすぐにハートに届く。

そう。今日は2000年余年前に、大きな役割を担った偉大な魂が、宇宙から地球に下りた記念日。

だったら、宗教なんて関係ない。
その魂が私たちに見せてくれた偉大な人生というギフトを、みんなでセレブレイトしたい!

祈りは集合するとパワーが大きくなるという。今夜の私、きっと、その祈りの一部になりたかったんだろうな。

そして今夜、声を失った状態でミサに行くことに意味があったんだと気づいた。
だったら、私の声、きっと明日あたり、戻ってくる!

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今、私の中で響いてるクリスマス・ソングは:

Happy Christmas (War Is Over) by ジョン・レノン

  So this is Christmas
  And what have you done
  Another year over
  And a new one just begun
  And so this is Christmas
  I hope you have fun
  The near and the dear ones
  The old and the young

  A very merry Christmas
  And a happy New Year
  Let's hope it's a good one
  Without any fear


神様とは、信じる人次第で異なった姿に見える愛のエネルギーってことに世界が気づいたら、それで終わる戦争だって、きっとあるはずだ。


Merry Christmas!